9418U-NEXT HD 決算まとめ
目次
経営成績に関する説明
当社グループは、「未来を今に近づける“ソーシャルDX”カンパニー」をパーパスとして定めておる。
これは、「あるべき未来」の実現を阻むさまざまな課題をデジタルトランスフォーメーション(DX)によって解決し、「未来」を「現在」に変えていくという私たちの姿勢と決意を示しているものである。
さらに、多岐にわたる社会課題を解決していくことが、我々の新たな事業機会であると捉え、自社の成長につなげていくことを基本的な経営方針としている。
このような方針のもと、当社グループにおいては事業セグメントを以下の5つに分類し、それぞれのセグメントにおいてその実現に向けた取り組みを行っている。
当社グループの事業セグメントは、
個人向け映像配信サービスを提供する「コンテンツ配信事業」、
業務店や施設向けに店舗DXサービス、
音楽配信サービスや店舗向け集客支援サービスを提供する「店舗サービス事業」、
オフィス向けネットワーク、
セキュリティサービスの提供やインターネットサービス等の代理販売を行う「通信事業」、
医療機関やホテルを中心に、自動精算機やフロントの管理システムを提供する「業務用システム事業」、
業務店や商業施設向けに高圧、低圧電力を提供する「エネルギー事業」である。
また、当社グループは、主軸事業である店舗サービスの提供先である業務店を始め、ホテル・病院・ゴルフ場や中小オフィスといったBtoB市場や
映像配信、通信サービスをはじめとするBtoC市場などの様々な顧客が当社グループの最大の資産であると考えている。
当第2四半期連結累計期間においては、引き続き経済社会活動は順調に回復し、制約のない個人活動は様々な方面に及び、訪日外国人はコロナ禍以前より増加するなど、
業務店の営業や施設の稼働も回復してきている。
一方、令和6年能登半島地震による影響、物価の高騰や深刻な人手不足、さらに、働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、
「自動車運転の業務」の時間外労働時間が制限されることにより想定される諸問題、いわゆる2024年問題に起因する様々な影響への対応等、当社顧客を取り巻く事業環境は一層不透明な状況となっている。
このような状況下、当社グループでは様々な事業活動を通して社会のニーズや課題に一気通貫で対応し、業務店やサービス利用者の方々をサポートするとともに、
個人ユーザーに対して、人々の自由な時間を最高なものとするために、誰もが使いやすいサービスを開発し、さらに幅広いジャンルのコンテンツを提供し続けるための取り組みを行った。
この結果、当第2四半期連結累計期間における業績は、売上高152,249百万円(前年同四半期比13.8%増)、営業利益15,813百万円(前年同四半期比65.7%増)、
経常利益15,323百万円(前年同四半期比69.3%増)となり、また、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、8,727百万円(前年同四半期比76.0%増)となった。

<コンテンツ配信事業>

コンテンツ配信事業は、連結子会社の㈱U-NEXTが運営しており、映像配信サービス『U-NEXT』の提供・販売を行っている。
『U-NEXT』では、豊富な見放題作品を用意しており、2024年3月時点で映画やドラマなどの動画作品はレンタルも含めて36万本以上、漫画や書籍などの電子書籍は101万冊以上、雑誌は190誌以上をそろえ、
1つのアプリで「観る」「読む」をシームレスに楽しめる、ジャンルを超えたエンタメ体験をお届けしている。
『U-NEXT』では、豊富な見放題作品を用意しており、2024年3月時点で映画やドラマなどの動画作品はレンタルも含めて36万本以上、漫画や書籍などの電子書籍は101万冊以上、雑誌は190誌以上をそろえ、
1つのアプリで「観る」「読む」をシームレスに楽しめる、ジャンルを超えたエンタメ体験をお届けしている。
当第2四半期連結累計期間においては、経済社会活動の正常化により、外出機会の増加、規制緩和によるライブやコンサート等のリアルイベントが活況となってきて「巣ごもり」需要が減少するにつれ、
映像配信サービスは消費者による選択と集中が行われてきている。
また、為替相場は落ち着きを取り戻しつつも引き続き円安基調であり、コンテンツの調達コストに一定の影響を与えている。
このような状況下において、『U-NEXT』は、米Paramount Global Content Distributionとのライセンス契約を強化し、多数の製作スタジオが提供する人気のコンテンツの配信をはじめ、
TBS、テレビ東京の放送中ドラマやバラエティ、ラ・リーガなどの欧州サッカー、国内外の格闘技、ゴルフツアーなどスポーツコンテンツ、ライブ配信、電子書籍とラインアップの充実化を図っている。
更に、今般ユニバーサルミュージック合同会社と包括的な配信契約を締結し、同社所属アーティストのミュージックビデオの配信を開始した。
『U-NEXT』は、以前より音楽ライブを提供するプラットフォームとしてリアル開催との共存を進めており、現在では5,000本以上のミュージックビデオを配信するなど、
音楽ジャンルも強化しており、有料会員数は2024年2月末日時点で420万人を越え、その後も順調に会員数を伸ばしている。
その結果、コンテンツ配信事業の当第2四半期連結累計期間における売上高は52,567百万円(前年同四半期比39.7%増)、営業利益は4,373百万円(前年同四半期比37.0%増)となった。


<店舗サービス事業>
店舗サービス事業は、連結子会社の㈱USEN、キャンシステム㈱、㈱USEN Media、㈱USEN FB Innovation、㈱USENテクノサービス、USEN-NEXT Design㈱、㈱ユーズミュージック、WannaEat㈱、㈱USEN TRUSTが運営しており、音楽配信・店舗DXサービスを始めとする店舗ソリューションの提供・販売・施工、飲食店向け集客支援、フードライセンスシェアリングサービス、音楽著作権の管理・開発等を行っている。
音楽配信サービスは、全国の業務店、チェーン店や個人のお客様に、最適なインフラを経由し、専用の受信端末機を通じて、音楽・情報等を提供している。
また、店舗DXサービスは、POSレジ『USENレジ』、キャッシュレス決済『USENPAY』、飲食店向けの集客支援サービス、Wi-Fi、IPカメラ、デジタルサイネージなどのIoTサービス、家賃保証サービス、損害保険サービスなど、店舗運営に必要なソリューションを提供している。
㈱USEN Mediaは自社グルメサイトとして『ヒトサラ』及び訪日外国人向け『SAVOR JAPAN』を展開、『食べログ』の取り扱いも含めた飲食店向け集客支援サービスを提供しており、WannaEat㈱はフードライセンスシェアリングサービスを行っている。
当第2四半期連結累計期間においては、㈱USENでは、「お店の未来を創造する」というミッションに掲げ、引き続き店舗運営に必要な店舗DXをトータルサポートすることに注力し、顧客の課題解決に向けた取り組みを推し進めている。
2023年11月には、BGMに留まらない“音と映像が一体化した来店客参加型エンタメサービス”を備える『USEN MUSIC Entertainment』の販売を開始。
その結果、店舗サービス事業の当第2四半期連結累計期間における売上高は33,384百万円(前年同四半期比9.0%増)、営業利益は5,167百万円(前年同四半期比9.2%増)となった。

<通信事業>
通信事業は、連結子会社の㈱USEN NETWORKS、㈱U-NEXT、㈱USEN ICT Solutions、㈱USEN Smart Works、㈱USEN-NEXT LIVING PARTNERS、㈱TACT、㈱U-MX、㈱Next Innovation、Y.U-mobile㈱が運営している。
法人向けには、主に㈱USEN ICT Solutionsが、「USEN GATE02」ブランドでサービスを提供しており、ネットワーク、セキュリティ、クラウドサービスを総合的に提案できる強みを活かし、ICTソリューションの「マルチサービスベンダー」としてICT環境構築の提案・販売を行っている。
法人向けには、主に㈱USEN ICT Solutionsが、「USEN GATE02」ブランドでサービスを提供しており、ネットワーク、セキュリティ、クラウドサービスを総合的に提案できる強みを活かし、ICTソリューションの「マルチサービスベンダー」としてICT環境構築の提案・販売を行っている。
また、㈱USEN Smart Worksでは、従業員の働き方をサポートするため、様々なクラウドサービス(SaaSサービス)を取りそろえて企業に提供しており、導入後のきめ細やかな対応にも留意いたしている。
業務店向けには、主に㈱USEN NETWORKSが自社で提供する光回線「USEN光plus」、ISP「USEN NET」や次世代IP電話サービスなど、お客様のニーズに合わせて様々なサービスの提供を行っている。
個人向けには、主にY.U-mobile㈱がMVNOサービス『y.u mobile』の提供を行っており、シンプルな料金プランによりサービス提供開始以降顧客に好評をいただいている。
当第2四半期連結累計期間においては、法人向けサービス、回線取次や自社光回線サービスが引き続き堅調に推移。
その結果、通信事業の当第2四半期連結累計期間における売上高は31,026百万円(前年同四半期比12.6%増)、営業利益は3,588百万円(前年同四半期比20.8%増)となった。

<業務用システム事業>
業務用システム事業は、連結子会社の㈱アルメックスが行っておる。㈱アルメックスは「テクノホスピタリティ(Technology×Hospitality)を世界へ」というミッションに、最新のテクノロジーを駆使した製品やサービスによって、お客様とその先にいるエンドユーザーの方々へ「究極のホスピタリティ」を提供することを目指している。
ビジネスホテル・シティホテル、レジャーホテル、総合病院やクリニック、ゴルフ場等向けに、自動精算機、ホテル管理システム、受付機・案内表示機等の開発・製造・販売・メンテナンスを行っている。
また、飲食店向けには、オーダー端末やオペレーティングシステムの販売等も行っている。
ビジネスホテル・シティホテル、レジャーホテル、総合病院やクリニック、ゴルフ場等向けに、自動精算機、ホテル管理システム、受付機・案内表示機等の開発・製造・販売・メンテナンスを行っている。
また、飲食店向けには、オーダー端末やオペレーティングシステムの販売等も行っている。
当第2四半期連結累計期間においては、2024年7月に新紙幣が発行開始されることを受けて、新紙幣に対応した自動精算機等の機器への入れ替え及び新規導入は引き続き堅調に推移し、売上は大きく伸長。
ホテルにおける自動精算機の導入に際しては、グループ企業の㈱USEN-NEXTフィナンシャルのベンダーリース商品『USEN-NEXTリース』の利用も併せて提案することで顧客に対して多様な導入方法を提供するとともに、グループのシナジーを活用してグループ全体の利益向上を図っている。
病院・クリニックにおいては、人手不足や働き方改革から十分な受付窓口スタッフの配置が難しい状況にあることから、次世代型多機能受付機『Sma-pa TERMINAL』とオンライン資格確認対応顔認証付カードリーダー『Sma-paマイナタッチ』との連携を開始。
受付と健康保険証の確認を一体で行うことが可能となることで、窓口業務の負担軽減に寄与しておる。
その結果、業務用システム事業の当第2四半期連結累計期間における売上高は12,726百万円(前年同四半期比35.9%増)、営業利益は2,900百万円(前年同四半期比128.3%増)となった。

<エネルギー事業>
エネルギー事業は、連結子会社の㈱U-POWER、㈱USENが運営しておる。『U-POWER』『USENでんき』『USENGAS』を提供しており、㈱U-POWERでは、企業のESG経営・SDGs対応を支援するためグリーンエネルギー比率が異なる3プランを提供し、店舗・施設で消費するエネルギーのグリーン化を推進している。
㈱USENは東京電力グループとの業務提携による業務店向けの低圧電力、商業施設向けの高圧電力、更に都市ガスサービスの取次販売、省エネルギー施策提案などのエネルギー・コンサルティング・サービスを提供している。
当第2四半期連結累計期間においては、経済社会活動は活発となり、顧客先店舗・商業施設等の電気消費量も回復しました。12月以降暖冬傾向が続き、電源調達コストは低下基調にある一方、大手電力会社では、新たな料金メニュー(標準メニュー)の見直しが行われ、規制料金値上げが認可されるなど、マーケットの変化が続いておる。
2月には金融庁が東京証券取引所プライムに上場する企業を対象に温暖化ガス排出量の開示や脱炭素への取り組みを促すことを検討している、との報道がなされるなど、再生可能エネルギーの需要が益々高まることが想定されておる。
㈱U-POWERでは、以前より企業向けに実質再生可能エネルギーの高圧・低圧電力の販売を行っており、加えて2023年11月1日からは家庭向けの実質再生可能エネルギー電力プラン「GREENホーム」を開始。
引き続き実質再生可能エネルギーの販売を強化し、今後も日本国内の再生可能エネルギーの普及に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて社会的責任を果たしていく。
その結果、エネルギー事業の当第2四半期連結累計期間における売上高は24,815百万円(前年同四半期比18.1%減)、営業利益は3,494百万円(前年同四半期比227.0%増)となった。

株価について
直近のPERは19.39倍。
過去5年のPER平均は15.5倍、中央値は15.18倍であることからモメンタムはやや強め、割高水準であることが言える。
参照
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